問 題
発酵食品の製造に関する記述 ㋐ ~ ㋓ のうち、妥当なもののみを挙げているのはどれか。
㋐ 清酒醸造において、速醸酒母の製造では酵母以外に乳酸菌や麹菌が利用されるが、生もと酒母の製造ではこれらに加え硝酸還元菌も利用される。
㋑ 食酢の製造では、酢酸菌がエタノールを酢酸に変化させる酸化発酵を利用している。
㋒ 糸引き納豆は蒸煮大豆に納豆菌を繁殖させた発酵食品で、納豆菌の働きにより大豆の消化性の向上やビタミン K の増加がみられる。
㋓ チーズ製造に欠かせない凝乳酵素には、近年では乳酸菌から抽出されたものが利用されている。
1.㋐、㋑
2.㋐、㋒
3.㋐、㋓
4.㋑、㋒
5.㋑、㋓
正解.4
解 説
㋐ ですが
「生もと」とは、乳酸が自然の乳酸菌から生まれるのを待つ方法です。速醸もととは、酒母を造るとき、麹・掛米・水のほかに、市販の純度の高い醸造乳酸を加える方法です。「生もと酒母の製造ではこれらに加え硝酸還元菌も利用」するわけではありません。㋐ は誤りです。
㋑ は妥当です。
食酢の製造に関する記述です。
㋒ は妥当です。
納豆の製造に関する記述です。ちなみに納豆は「糸引き納豆」以外に、製法の違いから「ひきわり納豆」などがあります。
㋓ ですが
乳酸菌からではなく、ケカビから抽出したものが利用されています。㋓ は誤りです。
以上より、正解は 4 です。
類題 R2no79 微生物の産業的な利用法
https://yaku-tik.com/yakugaku/km-r2-79/
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