国家公務員総合職（化学・生物・薬学）R4年問65解説

　問題　　　　　

土壌生成に関する記述㋐～㋓のうち、妥当なもののみを挙げているのはどれか。

㋐　土壌生成に関係する因子として、気候、地形、母材、生物 (植生や人為を含む) 及び時間が挙げられる。

㋑　土壌生成は気候の影響を強く受けるため、地球規模においては、気候帯に対応する形で間帯性土壌が分布する。

㋒　土壌生成の過程では、風化作用により岩石が細かく破砕される。温度変化に伴う膨張収縮や、亀裂に侵入した水の凍結に伴う体積変化は、化学的風化作用に分類される。

㋓　人為の加わらない状態においては、一般に、有機物の集積が起点となり土層の分化が進む。

1．㋐、㋑
2．㋐、㋒
3．㋐、㋓
4．㋑、㋒
5．㋑、㋓

正解．3

　解説　　　　　

㋐は妥当です。
土壌生成に関係する因子についての記述です。

㋑ですが
間帯性土壌は、気候帯に関係なく地形・地下水・岩石などの特性に支配され、局地的に分布する土壌のことです。類似した気候条件下で生成され気候帯に対応して分布する土壌は、成帯性土壌です。㋑は誤りです。

㋒ですが
温度変化に伴う膨張収縮や、亀裂に侵入した水の凍結に伴う体積変化は「物理的風化作用」に分類されます。「化学的風化作用」ではありません。㋒は誤りです。

㋓は妥当です。
土層の分化に関する記述です。

以上より、正解は 3 です。

類題 H28no65 風化による我が国の土壌の生成
https://yaku-tik.com/yakugaku/km-28-65/

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