国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R4年 問49解説

 問 題     

新たなモダリティ及びそれに関連する技術に関する記述 ㋐、㋑、㋒ のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ 遺伝子治療では、標的細胞に遺伝子を導入する際にアデノウイルスベクターやレトロウイルスベクターなどが用いられる。

㋑ CRISPR/Cas9 と呼ばれるゲノム編集技術を用いて、DNA 二本鎖を切断してゲノム配列の一部を削除、置換、挿入することができる。

㋒ 核酸医薬品として用いるアンチセンスは、標的タンパク質をコードする mRNA と相補的な塩基配列を有するオリゴヌクレオチドで、標的タンパク質の合成を阻害する。


1.㋐
2.㋐、㋑
3.㋐、㋑、㋒
4.㋑、㋒
5.㋒

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

モダリティは「様式」といった意味です。医療においてモダリティは「治療様式」といった意味で捉えるとよいです。

㋐ は妥当です。
「遺伝子治療」に関する記述です。

㋑ は妥当です。
CRISPR が「数十塩基対の短い反復配列を含む遺伝子座」です。CRISPRリピート近傍に、ヌクレアーゼやヘリカーゼをコードする遺伝子群があります。この遺伝子群及び、翻訳されたタンパク質が cas です。

㋒ は妥当です。
アンチセンス核酸についての記述です。


以上より、正解は 3 です。

コメント