国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R4年 問47解説

 問 題     

認知症とその治療薬に関する記述 ㋐ ~ ㋓ のうち、妥当なもののみを挙げているのはどれか。

㋐ アルツハイマー型認知症における老人斑の構成成分であるアミロイド β タンパク質は、アミロイド前駆体タンパク質が β セクレターゼと γ セクレターゼによって切断されて生成する。

㋑ 我が国では、認知症患者のうち、レビー小体型認知症患者が半数以上を占める。

㋒ ドネペジルは、アルツハイマー型及びレビー小体型の認知症の治療に用いられる。

㋓ メマンチンは NMDA 型グルタミン酸受容体を活性化し、神経活動を亢進する。


1.㋐、㋑
2.㋐、㋒
3.㋑、㋒
4.㋑、㋓
5.㋒、㋓

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

㋐ は妥当です。
アミロイド β タンパク質に関する記述です。

㋑ ですが
認知症は患者数が多い順に「アルツハイマー型認知症」、「レビー小体型認知症」、「血管性認知症」…と分類されます。半数以上を占めるのは「アルツハイマー型」です。レビー小体型ではありません。㋑ は誤りです。

㋒ は妥当です。
ドネペジルについての記述です。

㋓ ですが
メマンチンは NMDA 受容体「拮抗薬」です。受容体を「活性化」するわけではありません。㋓ は誤りです。


以上より、正解は 2 です。

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