国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R4年 問29解説

 問 題     

次の ㋐ ~ ㋓ はエタノール及びエタンチオールについて、1H NMR、13C NMR、IR のスペクトルデータ及び酸解離定数 (pKa) のデータの値を記したものである。A、B のうち、エタノールのデータを選び出したものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

㋐ ですが
3 ~ 4 ppm における 2H がエタノールの特徴です。A がエタノールです。正解は 1 ~ 3 です。

㋑ については判断不要です。

㋒ ですが
IR では、OH 基が 3200 ~ 3600 cm-1 の吸収です。B がエタノールです。正解は 1 or 3 です。

㋓ ですが
アルコールよりもチオールの方が酸性度が高いため、アルコールであるエタノールは、pKa がより大きいと考えられます。㋓ は B です。


以上より、正解は 3 です。

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