国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R4年 問100解説

 問 題     

グロビン遺伝子に関する次の記述の ㋐ ~ ㋓ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「ヒトのヘモグロビンを構成するタンパク質の群のうち,α ‒ グロビン及び β ‒ グロビンは共通の遺伝子から ㋐ によって生じた。サメも α ‒ グロビン及び β ‒ グロビンを有していることから,㋐ は ㋑ の間に起きたと考えることができる。

ヒトの α ‒ グロビンと β ‒ グロビンは互いに ㋒ であり,ヒトの α ‒ グロビンとサメの α ‒ グロビンは互いに ㋓ である。」

 

 

 

 

 

正解.1

 解 説     

㋒、㋓ を
確実に判断したい問題です。

異なる生物に存在する、相同な機能を持った遺伝子群は「オーソログ」です。㋓ が「オーソログ」です。正解は 1 or 5 です。

重複した遺伝子は通常偽遺伝子となりますが、稀に機能を有することがあります。重複による遺伝子同士は「パラログ」です。㋒ が「パラログ」です。


㋐ ですが

「遺伝子重複」が妥当です。

㋑ ですが
古生代:カンブリア紀 → オルドビス紀 → シルル紀 → デボン紀 → 石炭紀 → ペルム紀 と分類されます。そして、サメを含む軟骨魚類は古生代デボン紀から生き続けているとされています。そのため、シルル紀までの間に起きたと考えられます。


以上より、正解は 1 です。

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