国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R3年 問69解説

 問 題     

除草剤の一つであるグリホサートに関する記述 ㋐、㋑、㋒ のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ 含リン酸アミノ酸系除草剤としてグルタミン生合成を阻害する。

㋑ 圃場において、茎葉部や根部から吸収されて雑草体内に移行し除草活性を発揮する。

㋒ 非選択性除草剤として、非農耕地をはじめ、グリホサート抵抗性作物と共に農耕地でも利用されている。


1.㋐
2.㋐、㋑
3.㋑
4.㋑、㋒
5.㋒

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

㋐ ですが
グリホサートは、含リンアミノ酸系除草剤です。作用機構は、アミノ酸生合成にあずかるシキミ酸経路において、5 – エノールピルビルシキミ酸 – 3 – リン酸合成酵素 (EPSPS) の阻害によるタンパク質の生合成阻害と考えられています。「グルタミン生合成阻害」ではありません。㋐ は誤りです。

㋑ ですが
グリホサートは葉から吸収されて効果を示します。「根からは吸収されない」除草剤です。このため、雑草発生前に散布しても効果を示しません。「根部から吸収されて」ではありません。㋑ は誤りです。

㋒ は妥当です。
グリホサートについての記述です。


以上より、正解は 5 です。

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