国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R3年 問68解説

 問 題     

水質汚染に関する記述 ㋐、㋑、㋒ のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ 水域に多量の栄養塩類が流入し、プランクトンの異常増殖が生じると赤潮の原因となる。赤潮の発生は魚介類がへい死する要因となり、その一つの原因が溶存酸素量の減少と考えられている。

㋑ 生物化学的酸素要求量 (BOD) 又は化学的酸素要求量 (COD) が、水中の有機物量の指標として用いられている。我が国の環境基準では BOD は河川と湖沼に対して、COD は海域に対して適用されている。

㋒ 農地で肥料として使用された硫酸アンモニウムなどのアンモニア性窒素は土壌中で微生物による硝化作用により酸化され、生成した硝酸性窒素や亜硝酸性窒素は、地下水へと浸透する。硝酸性窒素濃度や亜硝酸性窒素濃度の高い地下水の飲用は、健康被害を引き起こすことがある。


1.㋐
2.㋐、㋑
3.㋐、㋑、㋒
4.㋐、㋒
5.㋑、㋒

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

㋐ は妥当です。
赤潮についての記述です。

㋑ ですが
水域は、河川、湖沼、海域の 3 つに分類できます。河川オンリーの指標が「BOD」です。「BOD は河川と湖沼に対して」ではありません。㋑ は誤りです。

㋒ は妥当です。
土壌における窒素と水質汚染についての記述です。


以上より、正解は 4 です。

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