国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R3年 問67解説

 問 題     

作物の栄養診断に関する次の記述の ㋐、㋑、㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「作物の養分欠乏症状は葉に現れることが多いため、最初に葉の色や形に着目し診断を行う。

窒素が欠乏すると下位葉から上位葉へ黄変が進み、草丈が伸びず全体が小型となる。㋐ が欠乏すると、下位葉から黄変が始まり、葉脈間の黄変や数珠状に連なった黄緑色の斑点を生ずることがある。㋑ が欠乏すると、上位葉に黄白化(クロロシス)が現れる。㋒ が欠乏すると、新しい葉の先端や周縁部が枯死する。」

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

まず ㋑ ですが
黄白化 (クロロシス) はクロロフィル不足です。クロロフィルの生成に必要な成分である鉄が不足することで現れます。㋑ は「鉄」です。これにより、㋐ は「マグネシウム」です。マグネシウム欠乏 → 葉脈間の黄変 をおさえておくとよいです。正解は 1 or 2 とわかります。

㋒ ですが
カルシウムが不足すると細胞壁の構成が不十分となり、新しい葉の先端や周縁部が枯死します。㋒ は「カルシウム」です。ちなみに、一般的なモリブデン欠乏症では、葉が内側に巻き込み黄色く変色します。


以上より、正解は 2 です。

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