国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R3年 問49解説

 問 題     

糖尿病治療薬に関する記述 ㋐~㋓ のうち、妥当なもののみを挙げているのはどれか。

㋐ ピオグリタゾンは、PPARγ を阻害し、アディポネクチンの産生を増加させてインスリン抵抗性を改善することにより血糖値を下げる。

㋑ デュラグルチドは、膵臓の β 細胞のグルカゴン様ペプチド ‒ 1 受容体を阻害し、インスリンの分泌を促進することにより血糖値を下げる。

㋒ シタグリプチンは、ジペプチジルペプチダーゼ ‒ 4 を阻害し、インスリンの分泌を促進することにより血糖値を下げる。

㋓ グリメピリドは、膵臓の β 細胞の ATP 感受性 K+ チャネルを阻害し、インスリンの分泌を促進することにより血糖値を下げる。


1.㋐、㋑
2.㋐、㋒
3.㋐、㋓
4.㋑、㋒
5.㋒、㋓

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

㋐ ですが
ピオグリタゾンは、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体 γ (PPARγ) を活性化することで、インスリン感受性亢進などを通じて血糖値の改善を示します。PPARγ を「阻害」ではありません。㋐ は誤りです。

㋑ ですが
デュラグルチドは、GLP – 1 受容体作動薬です。受容体を「阻害」ではありません。㋑ は誤りです。

㋒ は妥当です。
シタグリプチンについての記述です。

㋓ は妥当です。
グリメピリドについての記述です。


以上より、正解は 5 です。

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