国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R3年 問106解説

 問 題     

あるちらし寿司の材料には,次のような生物種が含まれている。これらの生物種の特徴と分類に関する次の記述のうち,最も妥当なのはどれか。

生物種(材料): イネ(酢飯),アサクサノリ(焼海苔),シイタケ,ユウガオ(カンピョウ),マグロ,エビ,ニワトリ(鶏卵)

1.羊膜をもつ種は含まれていない。
2.動物と植物のみが含まれている。
3.含まれている動物は全て後口動物である。
4.これらの種の細胞膜の主要な脂質はエーテル脂質である。
5.2 種類のクロロフィルをもつ種が含まれている。

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

選択肢 1 ですが
羊膜 (ようまく) は、脊椎動物の爬虫類、鳥類、哺乳類の発生過程において形成される、胎子と羊水を包む胚膜のひとつです。外胚葉を起源とし、直接に胎児を包みます。ニワトリが含まれるため、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
シイタケがきのこで菌類なので、動植物以外も含まれています。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
後口動物とは新口動物とも呼ばれる、原口が口にならない動物です。エビ、カニ、昆虫などの節足動物や、タコ、イカ、二枚貝、巻貝などの軟体動物は前口動物です。エビが含まれるため、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
エーテル脂質は古細菌の細胞膜の主要な脂質として知られています。これらの種の主要な脂質ではないです。選択肢 4 は誤りです。

1 ~ 4 誤りなので、正解は 5 です。

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