問 題
DNA 塩基配列の解析に関する次の記述の ㋐、㋑、㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。
「DNA の合成反応の際、基質として dNTP と放射線同位元素で標識した ddNTP を加える。このうち ㋐ は 3′ 末端に ㋑ がないため、DNA に取り込まれるとその後の鎖伸長が起きない。
ある DNA 断片について、この鎖停止反応をそれぞれの塩基に対応する ㋐ を用いて行い、その産物を電気泳動とオートラジオグラフィーで解析したところ、図のような結果が得られた。この結果から、このDNA 断片の塩基配列は㋒であることが分かった。」
正解.5
解 説
サンガー法(ジデオキシ法)による 塩基配列の決定についての問題です。ジデオキシ法(サンガー法)では、伸長反応を、 4 種類の dNTP に対して少量混入させた1 種類ずつの ddNTP により塩基特異的にそれぞれ停止させることにより配列を決定します。イメージは以下の通りです。
㋐、㋑ ですが
「取り込まれると…伸長が起きない」とあるので ddNTP です。ないのはヒドロキシ基です。
㋒ ですが
より長く泳動されているのが、合成された「短い」塩基です。そのため、図の電気泳動の結果を下から読んでいけばよいです。5′ – GGTCATGA -3′ となります。
以上より、正解は 5 です。
類題
H30 no81
https://yaku-tik.com/yakugaku/km-30-81/
薬剤師国家試験 103回 問115
https://yaku-tik.com/yakugaku/103-115/
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