国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R2年 問66解説

 問 題     

土壌 pH に関する記述 ㋐、㋑、㋒ のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ 硫酸アンモニウムや塩化アンモニウムの土壌への施用は、土壌 pH の低下を促進する。

㋑ 降水量が蒸発散量を上回る気候では、降水に溶解した炭酸のもつ緩衝能により、土壌 pH は変化しない。

㋒ 強酸性土壌では、土壌中に含まれるアルミニウムが溶け出し、作物の生育障害の要因となる。

1.㋐
2.㋐、㋑
3.㋐、㋒
4.㋑、㋒
5.㋒

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

㋐ は妥当です。
硫酸アンモニウムは、硫安と呼ばれ、塩化アンモニウムと共に広く用いられる肥料です。共に強酸と弱塩基の塩なので、水に溶けると酸性です。従って、pH 低下を促進します。

㋑ ですが
炭酸が溶けているので、長期的に酸性化の方向に作用します。つまり pH が低下していきます。「炭酸のもつ緩衝能により、土壌 pH は変化しない」わけではありません。㋑ は誤りです。

㋒ は妥当です。
強酸性土壌に関する記述です。


以上より、正解は 3 です。

類題 H30no65 土壌層位
https://yaku-tik.com/yakugaku/km-30-65/

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