国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R2年 問65解説

 問 題     

土壌生物に関する記述 ㋐ ~ ㋓ のうち、妥当なもののみを挙げているのはどれか。

㋐ 植物根に共生する土壌細菌には、根粒菌や菌根菌がいるが、そのうち、根粒菌は共生した植物からエネルギーを得て、土壌からリンを吸収し、宿主植物に供給している。

㋑ 土壌有機物に含まれる有機態窒素の一部は、土壌動物による生物的窒素固定反応によって硝酸イオンへ変えられる。

㋒ 植物遺体などの有機物の一部は、土壌微生物によって安定な腐植へと変化する。

㋓ ミミズは、粗大な有機物を破砕すると同時に土壌も摂食し、ふん塊を形成する。


1.㋐、㋑
2.㋐、㋒
3.㋐、㋓
4.㋑、㋒
5.㋒、㋓

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

㋐、㋑ ですが
根粒菌N2 から NH3 を生成し、宿主に供給します。これが窒素固定反応です。「リンを吸収し…供給」ではありません。また、「窒素固定…硝酸イオンへ変えられる」わけでもありません。㋐、㋑ は共に誤りです。

㋒、㋓ は妥当です。


以上より、正解は 5 です。

コメント