国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R2年 問44解説

 問 題     

次に示すグルタチオンに関する記述 ㋐ ~ ㋓ のうち、妥当なもののみを挙げているのはどれか。

㋐ ペプチド結合を二つもつジペプチドである。

㋑ L ‒ グルタミン酸の γ 位のカルボキシ基がペプチド結合を形成している。

㋒ 二つの不斉炭素の絶対配置は共に S である。

㋓ 2 分子間でジスルフィド結合を形成する際に還元剤として働く。


1.㋐,㋑
2.㋐,㋒
3.㋑,㋒
4.㋑,㋓
5.㋒,㋓

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

グルタチオンは、グルタミン酸、システイン、グリシンから成る トリペプチドです。これは基礎知識としておさえておきましょう。

㋐ ですが
ペプチド結合を 二つもつ「トリペプチド」です。㋐ は誤りです。

㋑ は妥当です。
グルタミン酸側鎖の γ – カルボキシ基と システイン主鎖の α – アミノ基からなる ペプチド結合 (γ – グルタミル結合) についての記述です。

㋒ ですが
左側の 不斉炭素の絶対配置は R です。「共に S」ではありません。㋒ は誤りです。

㋓ は妥当です。


以上より、正解は 4 です。

類題 102-208209 アセトアミノフェン中毒と解毒
https://yaku-tik.com/yakugaku/102-208/

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