国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R2年 問105解説

 問 題     

動物のなわばりに関する次の記述の ㋐、㋑、㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「花の蜜を餌とするある鳥種 X を考える。種 X の行動の代謝コストを表Ⅰ、一花当たりの蜜量と採蜜に必要な時間を表Ⅱに示す。ただし、種 X は採蜜となわばり防衛以外の時間は全て休息しているものと仮定する。

一花当たりの蜜量が、なわばりを防衛しないときは 2 μL、なわばりを防衛するときは 3 μL である場合、なわばりを防衛することでその個体は採蜜時間を 1 日当たり ㋐ 時間節約できる。つまり、なわばりの防衛にかかる代謝コストを無視すれば、代謝コストとして節約できるエネルギーは ㋑ cal である。

次になわばりの防衛にかかる代謝コストを考える。防衛に 1 日 0.2 時間必要であれば、防衛のために余計にかかる代謝コストは ㋒ cal となる。この場合、なわばりを防衛することで、エネルギー収支としては得をしているということが分かる。」

 

 

 

 

 

正解.1

 解 説     

㋐ ですが
表Ⅱより、4.0 ー 2.5 = 1.5 時間節約できます。正解は 1 ~ 3 です。

㋑ ですが
1日あたり 1.5 時間「採蜜の代わりに休息できる」といえるので、(1000 – 400) × 1.5 時間 = 900 cal 節約できます。正解は 1 or 2 です。

㋒ ですが
防衛のコストが 3000 × 0.2 = 600 です。休息していても 400 × 0.2 = 80 代謝するので、600 – 80 = 520 cal 余計にかかります。


以上より、正解は 1 です。

類題 H26 no105 なわばり
https://yaku-tik.com/yakugaku/km-26-105/

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