問 題
RNA を実験に用いる際の注意点に関する記述 ㋐、㋑、㋒ のうち妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。
㋐ RNase による RNA の分解を防ぐため、試薬を調製する際に用いる超純水は、一般にDEPC(ジエチルピロカーボネート)で処理し、RNase を失活させる。
㋑ RNA をサイズ(長さ)に応じて正確に分離するためには、アルカリ性の変性剤を加えた変性ゲルを用い、RNA を一本鎖に保った状態で電気泳動する必要がある。
㋒ 組織や細胞から RNA を抽出し PCR 等の実験に用いる際は、ゲノム DNA が混入している可能性があるため、一般に cDNA を合成した後に DNase 処理を行う。
1.㋐
2.㋐、㋑、㋒
3.㋐、㋒
4.㋑
5.㋑、㋒
正解.1
解 説
㋐ は妥当な記述です。
㋑ ですが
RNA は一本鎖です。サイズに応じた正確な分離のためには、二次構造をとらないように、変性ゲルで「直鎖」に保った状態での電気泳動が必要です。㋑ は誤りです。
㋒ ですが
cDNA を合成した後に DNase 処理してしまうと、せっかく合成した cDNA も分解されてしまいます。cDNA を合成する前に DNase 処理です。㋒ は誤りです。
以上より、正解は 1 です。
コメント