国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R1年 問59解説

 問 題     

豆類とその加工食品の成分に関する記述㋐~㋓のうち妥当なもののみを挙げているのはどれか。

㋐ 小豆にはでんぷんが多く含まれ,オリゴ糖としてスタキオースやラフィノースが大豆より多く含まれている。
㋑ 緑豆に含まれるでんぷんは,アミロースとアミロペクチンから成り,緑豆はるさめの原料として用いられる。
㋒ 大豆は,落花生よりも脂質含有量が多く,一般にリノール酸よりもオレイン酸を多く含んでいる。
㋓ 糸引き納豆のビタミン K,ビタミン B2,パントテン酸の含有量は,ゆで大豆より多い。

1.㋐,㋑
2.㋐,㋒
3.㋑,㋒
4.㋑,㋓
5.㋒,㋓

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

㋐ ですが
スタキオースは、2分子のガラクトース、1分子のフルクトース、1分子のグルコースがつながった非還元オリゴ糖です。大豆オリゴ糖の主成分の1つです。ラフィノースは、ガラクトース、フルクトース、グルコースが1分子ずつつながったオリゴ糖です。大豆やビート等に多く含まれます。小豆にもこれらのオリゴ糖は含まれますが、大豆により多く含まれます。よって、㋐ は誤りです。

㋑ は妥当な記述です。
緑豆(りょくとう)と、グリーンピースは別ものです。

㋒ ですが
落花生は脂質を極めて多く(約50%)含みます。大豆は 25% 程度です。また、リノール酸、オレイン酸は共に植物油に多く含まれますが、オレイン酸は特にオリーブ、紅花、ヒマワリ油などに多く含まれます。大豆に多く含まれるのはリノール酸などです。よって、㋒ は誤りです。

㋓ は妥当な記述です。

以上より、正解は 4 です。

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