国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H30年 問95解説

 問 題     

多因子遺伝における二つの遺伝子の相互作用に関する次の記述の㋐、㋑に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「ペポカボチャの実の色は2 種類の遺伝子によって決められている。優性対立遺伝子(A)は実を黄色にし、劣性対立遺伝子(a)のホモ接合体(aa)の実は緑色になる。優性対立遺伝子(B)は実を白色にし、劣性対立遺伝子(b)のホモ接合体(bb)の実は遺伝子 A の遺伝子型に従って、黄色か緑色になる。B が存在すると A や aa の効果は隠されて白色の実ができる。このような遺伝子の相互作用を ㋐ という。二遺伝子雑種;F(1 AaBb)同士を交配すると、F2 の表現型の比は白色:黄色:緑色= ㋑となる。」

  ㋐ ㋑
1.劣性上位 12: 3 : 1
2.劣性上位 13: 0 : 3
3.優性上位 9 : 3 : 4
4.優性上位 12: 3 : 1
5.優性上位 13: 0 : 3

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

㋐ ですが
異なる遺伝子座の対立遺伝子の相互作用を「エピスタシス」と呼びます。そして、一方の優性遺伝子が、他方の遺伝子を打ち消すような関係を「優性上位」といいます。正解は 3 ~ 5 です。

㋑ ですが
F2 は、[AB]:[Ab]:[aB] : [ab] = 9 : 3 : 3 : 1 となります。
B があれば 白なので、白:黄色:緑=12:3:1 とわかります。

以上より、正解は 4 です。

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