国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H30年 問77解説

 問 題     

微生物のアミノ酸生合成に関する次の記述の ㋐、㋑、㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「微生物によるアミノ酸の生合成経路は多様であるが、関係する主な代謝経路として ㋐、㋑ 等が挙げられる。㋐ からは、セリン等のもとになる“3 ー ホスホグリセリン酸”、トリプトファン等のもとになる“ホスホエノールピルビン酸”、アラニン等のもとになる“ピルビン酸”が供給される。㋑からは、グルタミン酸等のもとになる“ ㋒”、アスパラギン酸等のもとになる“オキサロ酢酸”が供給される。」

 

 

 

 

 

正解.1

 解 説     

㋐ ですが
「ピルビン酸」が供給されている点から「解糖系」です。TCA サイクルは、解糖系により供給されるピルビン酸をまずアセチル CoA に変換し、アセチル CoA をサイクルに取り込んで様々な中間代謝物を生成するサイクルのことです。正解は 1 or 2 です。また、これにより、㋑ は TCA サイクルとわかります。

㋒ ですが
「グルタミン酸等のもと」なので「2 – オキソグルタル酸」(αーケトグルタル酸)です。クエン酸回路を思い出し、「乳酸」はなかったと考えるのが現実的かもしれません。

以上より、正解は 1 です。

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