国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H30年 問66解説

 問 題     

土壌の陽イオン交換に関する次の記述の ㋐ 〜 ㋓ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「土壌の陽イオン交換反応の主要な担い手は、粘土鉱物と腐植物質である。粘土鉱物の陽イオン交換容量(CEC)は、カオリナイトよりもモンモリロナイトの方が㋐。粘土鉱物として㋑を多く含む火山灰土壌は、CEC が大きい。また、陽イオンの土壌への吸着されやすさは、一般に、 ㋒イオン > マグネシウムイオン > ㋓ イオンの順に大きい。」

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

アルミニウム:ケイ酸 1:1構造がカオリナイトです。最も単純で、肥料吸着能力は一番低いです。モンモリロナイトが2:1構造です。永久陰電荷が存在するため、CEC が大きいという特徴を有します。アロフェンは火山灰土壌に含まれ、非晶質です。ちなみに、陽イオン交換容量とは、一定量の土壌が保持できる陽イオンの量です。

㋐ ですが
モンモリロナイトの方が「大きい」です。正解は 1 ~ 3 です。

㋑ は「アロフェン」です。

㋒、㋓ ですが
陽イオンの価数に注目すれば、2価の方が吸着しやすいと考えられます。㋒ がカルシウム、㋓ がナトリウムです。

以上より、正解は 3 です。

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