国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H29年 問85解説

 問 題     

発生に関わる転写因子に関する次の記述の㋐、㋑、㋒に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「bHLH(塩基性ヘリックスーループーヘリックス)ファミリーは ㋐ 機能する転写因子の一
群である。これに分類される発生に関わるものの代表例として ㋑ が挙げられる。また、
 ㋒ は、ジンク(Zn)フィンガーモチーフを有する転写因子であり、下流遺伝子の転写を活性
化する。」

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

㋐ ですが
塩基性ヘリックスーループーヘリックス(bHLH)は、転写調節タンパク質における DNA 結合モチーフの1つです。二量体を形成して機能します。正解は 3 ~ 5 です。

㋑ ですが
MyoD は、筋芽細胞決定タンパク質1としても知られる、筋肉分化の調節に主要な役割を果たす動物のタンパク質です。bHLH ファミリーの代表例です。㋑ は「MyoD」です。ちなみに、Sry(Sex-determining region Y) は、哺乳類の Y 染色体上にあり、胚の性別を雄に決定する遺伝子です。

㋒ ですが
Hox は、胚発生の初期において組織の前後軸および体節制を決定する遺伝子です。

以上より、正解は 3 です。

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