国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H28年 問37解説

 問 題     

原料 A を反応させて製品 B を製造する反応 A → B を、図 Ⅰ 及び図 Ⅱ のリサイクルシステムⅠ、Ⅱで行う。反応器の反応率はいずれも 60 % であり,原料として A のみを 120 mol・h-1供給し、製品 B を120 mol・h-1 製造する。

システムが定常状態で稼働しているとき、Ⅰ、Ⅱそれぞれのシステムにおける分離器の処理量(分離器入り口での流量)の組合せとして最も妥当なのはどれか。ただし、副生成物の生成はなく、分離器では未反応原料 A が製品 B と完全に分離されリサイクルされるものとする。

  Ⅰ Ⅱ
1. 120 mol・h-1  200 mol・h-1
2. 200 mol・h-1  200 mol・h-1
3. 200 mol・h-1  320 mol・h-1
4. 240 mol・h-1  240 mol・h-1
5. 240 mol・h-1  320 mol・h-1

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

システムⅠにおいて、分離機入り口では製品 B が 120mol・h-1 のはずです。すると、前段階における反応器の反応率が 60% なので、反応器入り口で 200mol・h-1 入っていたとわかります。すると、反応器 時点で A 200 入っていて、出る時に A 80、B 120 になっていたのだから、分離器入り口での流量は 80 + 120 = 200 mol・h-1 です。

同様に考えると、システムⅡにおいて、やはり反応器入り口で 200mol・h-1 入っていたはずなので、反応器を出るところで A80,B120 になります。そして原料 A が 120 追加されるので、分離器入り口での流量は A200、B120 で、320 mol・h-1 です。

以上より、正解は 3 です。

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