国家公務員総合職（化学・生物・薬学）H27年 問66解説

　問 題　　　　　

植物の必須元素に関する記述㋐～㋓のうち妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ 窒素が過剰に吸収されると、細胞壁を構成するための炭水化物が不足し、組織が軟弱となるため、病害虫や機械的障害に対する抵抗性が弱くなりやすい。
㋑ 窒素は、基肥より追肥に重点が置かれ、リンは、追肥より基肥に重点が置かれる。リン欠乏土壌では、初期の根の伸長にリン施用の効果が大きい。
㋒ カリウムが過剰に吸収されると、植物体内で、可溶性の糖類やアミノ酸、アミド、アミン類が増加し、デンプンやタンパク質の含量が低下する。
㋓ カルシウムは、窒素、リン、カリウムと異なり植物体内での移動性が低い。そのため、欠乏症状が地上部や根の分裂組織に現れやすい。

1. ㋐ ㋑ ㋒
2. ㋐ ㋑ ㋓
3. ㋐ ㋒
4. ㋑ ㋒ ㋓
5. ㋑ ㋓

 

 

 

 

 

　解 説　　　　　

㋐、㋑ は妥当な記述です。

㋒ ですが
K 過剰だと、「Ca,Mg などの吸収が不足」します。よって、㋒ は誤りと考えられます。

㋓ は妥当な記述です。

以上より、正解は 2 です。