環境から物質を取り入れて、生体内において物質を化学変化させることを代謝といいます。代謝は大きく2つに分類されます。大きく複雑なものを簡単な物質に分解し、エネルギーを取り出す異化と、簡単な物質から大きく複雑な物質を作る同化です。
異化や同化といった化学反応は、多くの酵素が関与することで実現します。酵素の実体はタンパク質です。酵素には、タンパク質本体に加え、補酵素と呼ばれる物質を作用発揮のために必要とするものが多いです。補酵素の実体は、少分子有機化合物です。代表例はビタミンと呼ばれる物質群です。
ヒトの生体内における代表的異化は、呼吸です。「?息吸って吐いてるだけでは・・・」と思うかもしれませんが、生物学における「呼吸」とは、細胞内における好気呼吸です。好気呼吸については詳しく後の節で解説します。
生体内における代表的同化は、アミノ酸からタンパク質を作る反応です。細胞内における DNA の遺伝情報を基にした、DNA → mRNA → タンパク質 という流れで進むタンパク質合成は「セントラルドグマ」と呼ばれ、分子レベルでの生物学における超重要概念です。
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