代表的な食品添加物

食品添加物とは、食品の品質保持、栄養価を高める、食欲増進、製造の簡便化といった目的のために加えられる物質のことです。代表的な食品添加物については、名前及び構造式を見た時にどんな役割を果たす食品添加物かを
読みとることができる必要があります。

代表的な保存料は2つあります。安息香酸と、ソルビン酸です。構造式の特徴は二重結合(=)からの、カルボキシル基(COOH)です。酸であるためpHの影響を受けることが特徴です。

代表的な防カビ剤は2つあります。オルトフェニルフェノールと、チアベンダゾールです。構造式の特徴は、すっきりとした2つ~3つの環です。

代表的な酸化防止剤は、まず大きく3つに分類されます。還元剤、ラジカル捕捉剤、キレート剤です。代表的な還元剤は、ビタミンCです。構造式の特徴は、既にビタミンの所でも出てきましたが、ラクトンです。

代表的なラジカル捕捉剤は、BHA(ブチルヒドロキシアニソール)、BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)、没食子酸プロピルです。構造式の特徴は、ベンゼン環から O がニョキニョキ出ていることです。

代表的なキレート剤は、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)です。構造式の特徴は真ん中に N が2つある蟹みたいな形です。

代表的な発色剤は、亜硝酸ナトリウム(NaNO2)です。発色剤は主に肉に使われます。肉の中の色素と結びつくことにより、大きく2つの役割を果たします。1つは酸化を防ぐことです。もう1つは食品本来の色を増強させることです。つまり、発色剤を加えることで色がより鮮やかになり、かつ変色を防ぐことができるのです。

代表的な着色料は、赤色◯号です。◯の中には、102、104といった数字が入ります。着色料は色をつけるために使われます。発色剤との違いは、食品本来の色とは全く異なる色をつけることもできる点です。構造式の特徴はアゾ基(N=N)です。

代表的な甘味料は、サッカリン(砂糖の500倍の甘さ。Sが構造式に入っている。)、アスパルテーム(砂糖の200倍の甘さ。ジペプチド=2つのアミノ酸がくっついたもの)、キシリトール(砂糖と同等の甘さ。メソ化合物。対称性あり。)です。

演習 99-17

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