食品成分由来の発がん物質

食品成分由来の発がん物質として代表的な物質は2つあります。
1つめは、ニトロソアミンです。構造式中に N-N=Oがあるような物質のことです。ニトロソアミンは、亜硝酸と二級アミンを原料として、胃酸の下で反応して生成します。

(以下は、少し脇道の話です。亜硝酸はレタスや白菜に、アミンはお魚やソーセージに含まれています。焼き魚+お漬物といった食事はニトロソアミン生成につながる事が示唆されます。これだけを知ると、和食が危ないように感じるかも知れません。しかし例えば、焼き魚のつけあわせである大根おろしに含まれるビタミンCは、抗酸化物質として働きニトロソアミンの生成を防ぐことが知られています。更に、お茶もビタミンCをはじめ多くの抗酸化物質が含まれています。)

もう1つはヘテロサイクリックアミンです。これは、食品中のアミノ酸、タンパク質の加熱により、特にこげや煙の中に生成する物質です。由来するアミノ酸の名前がついています。例えばトリプトファン(Trp)由来のヘテロサイクリックアミンは、Trp-P-1といった名前です。

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