代表的な血液および血液凝固検査

代表的な血液検査は
赤血球数(RBC:red blood cell count)、ヘモグロビン(Hb:hemoglobin)量、ヘマトクリット(Ht:hematocrit)値、赤血球恒数、白血球数(WBC:white blood cell count)、血小板数(PL:platelet count)、プロトロンビン(PT:prothrombin time)時間です。

RBCは、血液中の赤血球の数を調べる検査です。基準値は、RBC (男性):440~560×104/μL、RBC (女性):380~520×104/μLです。

Hb 量は、血液中のヘモグロビンという赤血球中の大部分を占める色素の量を調べる検査です。ヘモグロビン量を調べることで貧血の種類や性質を判別することができます。基準値は、Hb 量(男性):12.0~16.2 g/dL、Hb 量(女性):11.4~14.7 g/dLです。

Ht 値は、血液中に占める血球の体積(ほぼ赤血球の体積)の割合を調べる検査です。RBC、Hb と合わせて、貧血の種類や性質の判断に用いられる検査値です。基準値は、Ht 値(男性):42~45 %、Ht 値(女性):38~42 %です。

赤血球恒数とは、RBC 、Hb 、Ht の相互関係を表す値で、RBC 、Hb 、Ht の値を用いて計算されます。具体的には、平均赤血球容積(MCV:Mean Corpuscular Volume)、平均赤血球色素量(MCH:mean corpuscular hemogulobin)、平均赤血球色素濃度(MCHC:mean corpusculra hemoglobin concentoration)という値です。

MCV =(Ht / RBC)×10
MCH =(Hb / RBC)×10
MCHC = MCH / MCV = Hb / Ht × 100 です。

MCV → 低いと小血球性貧血、MCHC → 低いと低色素性貧血と分類されます。

白血球数は、血液中の白血球数を調べる検査です。白血球数を調べることにより病原菌の感染の有無などを知ることができます。基準値は、WBC (成人):4000~10000/μLです。※ 4000以下が白血球減少症 ※ 好中球500以下が無顆粒球症

白血球と一言でいいましたが、白血球とは顆粒球(好中球、好酸球、好塩基球)、単球、リンパ球の総称です。それぞれに固有の役割が存在します。白血球におけるこれらの割合は白血球百分率といいます。基準値は、好中球:40~60%、好酸球:0~9.5%、リンパ球:10~50%、単球:0~12% です。

血小板数は、血液中の血小板数を調べる検査です。出血傾向を知ることができます。基準値は、PL:15~40×104/μL ※10万以下が血小板減少症です。

プロトロンビン時間(PT)は、血液に Ca2+ と、組織トロンボプラスチンを添加し、フィブリンが析出するまでの時間を測定する検査です。イメージとしては、血を採って、試薬を加えて固まるまでの時間を測るという検査です。血液凝固系の異常を検査する方法です。基準値は、PT:10~14秒です。

代表的な血液検査の種類と基準値をまとめると、以下の表になります。

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