中和滴定

中和滴定とは、酸性及び塩基性医薬品及びその塩を中和反応を利用して定量するものです。中和滴定の原理は、濃度既知の酸や塩基を用いることで、中和に濃度既知の試料がどれだけ用いられたかを測定することで、対象試料の濃度を知ることができるというものです。

式で表すと
acV = bc ’V ’ です。

※ a,b はそれぞれ対象試料、及び、濃度既知試料の価数です。価数とは、その試料の分子式に酸なら H、塩基なら OH がいくつ含まれているかです。

※ c,c ‘ はそれぞれ対象試料、及び、濃度既知試料の濃度です。mol / L が単位としてよく用いられます。

※V , V ’ はそれぞれ対象試料、及び、濃度既知試料の体積です。どれくらいの量の対象試料に対し滴定にどれくらい濃度既知試料を使ったかという値を代入します。

ちなみに、中和点をわかりやすくするために指示薬と呼ばれる試薬が用いられます。代表的な指示薬としては、メチルオレンジ、メチルレッド、フェノールフタレインがあります。それぞれの色の変化などをまとめたものが、以下の表になります。

代表的な中和滴定のパターンとしては、強酸と強塩基、強酸と弱塩基、弱酸と強塩基、弱酸と弱塩基の4パターンの組み合わせがあります。それぞれ中和開始から、中和終了までの pH の変動の幅が変わります。よって使用する指示薬を、それぞれのパターンに合わせて適切に使い分ける必要があります。

人が実験をする時は、対象試料をビーカーなどに、ホールピペットを用いてとりビュレットと呼ばれる器具を用いて標準液を少しずつ加えていきます。(ホールピペットで試料を取る時は、口で吸うやり方と、安全ピペットを使う方法があります。誤飲を防ぐために安全ピペットの使用が推奨されますが、口で吸うやり方はこれぞ実験という感じで、個人的な感想になりますが、面白いです。

又、ビュレットで、一滴ずつ出しつつ、色をギリギリまで攻めていくのは楽しい人には、楽しくてしょうがないと思います。これらの捜査が楽しいと感じるかどうかは実験好きかどうかの、ある意味一つのいい「指示薬」かなと個人的には思います。)

また、自動滴定装置と呼ばれる機械で自動でやることもできます。

中和滴定で定量する主な医薬品としては、アスピリンがあります。

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