おすすめの参考書(その他:薬学基礎シリーズ、英語等)

総評

「高校で化学、生物、物理 どれか未習」かつ「低学年時成績不振 or 学習内容が身についている実感が持てない」人は、プライマリー薬学シリーズ 超推奨!

書籍のレビュー

プライマリー薬学シリーズ

高校時代の履修科目のうち、「化学」、「生物」、「物理」のどれかが未修だと、薬学部に入って学んでいて、どうしてもピンとこない分野、内容が各科目にちらちらと出てくるのではないでしょうか。

また、数学や統計分野に苦手意識があったり、英語アレルギーだったりする場合も、週に1回ぐらいはもやっとする発言や内容と出会っていたりしないでしょうか。

高校時代「化学、物理」専攻だった人を例にあげると、いきなり生化学で「タンパク質の一次構造、二次構造、、、ドメイン、、、」などと話が進んでいくのは「話は聞けばわかるけど、、、だからなんなの?」と感じるのではないかと思います。

生物学という枠組みの概略がないと、タンパク質についての関連事項が少なく、話題に関する関連事項をある程度知っていないと、化学的に生物を記述するという「詳細であるがゆえの面白み」はなかなか実感しづらい、といった事例です。

(ハリーポッターについて、マニアックな知識からいきなり喋られたらポカンとして、しかも嫌な気持ちにすらなってしまうから、とりあえず映画でざっとストーリー見てから一緒に話してもいい?と感じる気持ちに似ているかも。。。)

『試験のたびに何とか丸暗記→生化Ⅰ、Ⅱ、Ⅲと進むにつれどんどんつらくなるし、前の科目の内容が全然身についた気がしない』という嫌な流れに入る前に自分なりに基礎を固めなおすことはすごく意義があると思います。

文部科学省は、薬学準備基礎教育ガイドラインを例示しており、日本薬学会が編集しているのがこちらのプライマリー薬学シリーズです。薬学を学ぶために必要な項目、流れを選別しているため、コンパクトにまとまっており理解しやすくおすすめです。

  • 高校で化学・生物・物理のどれか未習の人におすすめ!
  • 数学、統計、英語に苦手意識ある人の一冊目に!
  • 薬学準備基礎教育ガイドライン準拠
  • 既習や得意科目に関しては不要

薬剤師のための実践英会話

めちゃめちゃ実践的。

実務実習で日本語がやや喋れる外国人の人と、日本語で少しコミュニケーションできてない気がした時にさらっとこの本のフレーズで 喋れたりすると、経験、自信、広がることうけあいです!

  • 実践的な文例
  • 普通の英会話用ではない

薬剤師による 症候からの薬学判断

英国薬剤師の必携書らしいんですが「Minor Illness or Major Disease?」の翻訳版です。少しだけ翻訳本の感じが伝わるかもしれません。好みが分かれると思います。

「最近ずっと胸焼けするんだよね」と話しかけてきた 30 代らしき男性。OTC で対応OK?受診勧奨?何が追加質問として適切?といった事例をまとめています。

実践的ですごく勉強になります。章末問題がいい復習になり、自学自習が容易な一冊です。ドラッグストア OTC に興味関心がある人に役立つと思います。

  • OTC の現場について実践的!
  • 章末問題が勉強になる
  • 翻訳本ならではの違い、もどかしさを感じるかも

アルゴリズムで考える薬剤師の臨床判断

翻訳本の感じがぬぐえないのが先程紹介した「症候からの・・・」なので、国産の同様コンセプトの本も紹介しています。セルフメディケーションに興味関心がある人におすすめです。

  • 国産
  • >OTC の現場について実践的!
  • なし

レイナーキャナム 無機化学

大学院試で無機化学を勉強する場合や、公務員試験で化学区分や総合職を受験する場合などに手元にあるととても役立ちます!

頻出の結晶場理論について、スー過去の問題解説読んだり、院試の過去問や先輩の解答例を読んですっきりしなかった所が「こういうことか!」と本当にすっきりとわかったのが印象的な本でした。また、各論についてもとても詳しく面白くて、無機の勉強に偏りすぎないようにするのが大変になるくらいという教科書です。

記述の仕方、詳しさのメリハリなどに個性があるため、雰囲気をつかむために適当な章、節を(個人的おすすめは 「13族元素」「結晶場理論」)読むと相性が判断できるのではないかと思います。

  • 結晶場理論について詳しい!
  • 各論がとにかく面白い
  • 国試にはほぼ出ません。

ダンラップ・ヒューリン創薬化学

創薬に携わりたい人、興味がある人におすすめ。なんとなく過ごしてたら、企業の研究者生活を続けていても身につかないかもしれない「創薬の知恵の種」を、色々と関連づけて学ぶことができる一冊です。

創薬は否応なく、世界中の人が相手です。いわゆる自分の「競合」の人たちとなりうる「外国で創薬科学を志す人」が、「この教科書を 1 年間で学んでいる」というイメージを持つことは、自分の立ち位置を相対的に見る一つの視座になると思います。

それをふまえた上で、自分なりの強みをどこで出していくのか。現在の日本のカリキュラムの独自性はどこで、自分はその中でどんな部分を意識してきたか。カリキュラムを学ぶ上で強みを持てなかったのであれば、自分の中に他に何があるのか。といったことを考えることはとても有意義ではないかと思います。

演習問題本当に面白くってたまらない。「脂質が標的となる薬物ってなんで難しいんだろう?」なんて考えたことありますか?(ある人はあるのかなぁ・・・?)

本文、演習問題だけでなく、参考文献も充実です。創薬の歴史上の重要薬物の原典である論文への参考文献リストが web で公開されています。(章末問題の解答も web 公開。)一つずつじっくり読みすすめると一生ものの宝になること請け合いです!

  • 創薬の基礎となる知恵を歴史から体系的に学べる
  • 演習問題が面白い
  • 参考文献リストも貴重!
  • 国試には不要