相平衡と相律

相平衡とは、複数の相の間での平衡状態のことです。水を例にとると、氷と水(異なる相)が共存ししかもその構成比率が変わらないような状態のことです。断熱状態、0℃における氷水が1つの例です。(氷が水になるのと、水が氷になるのが等しい速度なので、構成比率が変わらず平衡状態といえます。)

相律とは、相の数と独立変数(圧力や温度)の自由度との関係を表す式のことです。自由度とは、相の数を変えないという条件下で、「変更できる独立変数の数」のことです。以下で具体例をあげるので、そちらも参考にしてみてください。

相律の式は以下のようになります。
独立変数とは、熱、圧力であると考えておけばいいです。

F(自由度)= C(成分の数)-P(相の数)+2


以下、2つの具体例をあげます。

例1:水のみ、液相のみ
成分が水のみなので、C=1。液相のみなので、P=1
→F =1-1+2=2
F = 2 の意味は、温度、圧力共に任意に変化できるという意味です。

例(2)水のみ、液相と気相が平衡状態
成分が水のみなので、C=1。液相と気相が平衡状態なので、P=2
→F=1-2+2=1
F = 1 の意味は、温度が決まると圧力が確定する、もしくは圧力が確定すると、温度が決まるという意味です。

コメント

  1. 匿名 より:

    相の数を変えることなく変えることが出来るって言葉が矛盾しています。