薬剤師国家試験 第103回 問29 過去問解説

 問 題     

副交感神経終末から遊離された神経伝達物質の分解を抑制するのはどれか。1つ選べ。

  1. ベタネコール
  2. スコポラミン
  3. ジスチグミン
  4. プラリドキシム
  5. イプラトロピウム

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

選択肢 1 ですが
ベタネコールは、直接型コリン作動薬です。直接受容体を刺激します。神経伝達物質の分解抑制する薬ではありません。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
スコポラミンは抗コリン薬です。受容体を遮断する薬です。神経伝達物質の分解抑制する薬ではありません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 は、正しい記述です。
コリンエステラーゼ阻害剤です。

選択肢 4 ですが
プラリドキシムは、サリンやパラチオン中毒の解毒剤です。ちなみに、サリンやパラチオンは間接型コリンエステラーゼ阻害剤です。

選択肢 5 ですが
イプラトロピウムは抗コリン薬です。喘息薬として用いられます。神経伝達物質の分解抑制する薬ではありません。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 3 です。
参考 薬理学まとめ 副交感神経に作用する薬

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