薬剤師国家試験 第97回 問136 過去問解説

 問 題     

フロン類について、数値が0であるのはどれか。2つ選べ。

  1. 特定フロン分子内の水素原子数
  2. 代替フロン分子内のフッ素原子数
  3. 我が国で工業的製造が許可されている特定フロン種の数
  4. パーフルオロカーボンの地球温暖化係数

 

 

 

 

 

正解.1, 3

 解 説     

フロン類とは、炭素、水素に加え、ハロゲンを多く含む化合物の総称です。

選択肢 1 は正解です。
特定フロンとは、クロロフルオロカーボンのことです。クロロフルオロカーボンとは、Cl,F及びCのみからなる物質のことです。化学的に安定で、オゾン層破壊、温室効果作用などの影響を環境に与えます。よって、特定フロン分子内の水素原子数は、0です。

選択肢 2 は誤りです。
代替フロンとは、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC:hydrochlorofluorocarbon H、Cl、F、Cからなる化合物)類、及びハイドロフルオロカーボン(HFC:hydrofluorocarbon H、F、Cからなる化合物)類のことです。よって、フッ素を含むので、代替フロン分子内のフッ素原子数は 0 ではありません。

選択肢 3 は正解です。
特定フロンの生産は、1995年をもって全廃されました。よって、我が国で工業的製造が許可されている特定フロン種の数は 0 です。

選択肢 4 は誤りです。
地球温暖化係数とは、温室効果ガスの地球温暖化に対する効果を CO2 と比較した時の相対的指標です。パーフルオロカーボンは、地球温暖化係数が非常に高い物質として知られています。よって、パーフルオロカーボンの地球温暖化係数は 0 ではありません。

以上より、正解は 1,3 です。

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