問 題
医薬品分析法のバリデーションに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 「真度」とは、均質な検体から採取した複数の試料を繰り返し分析して得られる一連の測定値が、互いに一致する程度のことである。
- 「特異性」とは、試料中に共存すると考えられる物質の存在下で、分析対象物を正確に測定する能力のことである。
- 「検出限界」とは、試料中に含まれる分析対象物の定量が可能な最低の量又は濃度のことである。
- 「直線性」とは、分析対象物の量又は濃度に対して直線関係にある測定値を与える分析法の能力のことである。
正解.2, 4
解 説
真度とは、測定結果の平均値と、真の値(もしくは参照値)との一致の程度です。(参考 区別が必要な言葉として、精度があります。こちらが、選択肢の記述に対応する言葉です。すなわち、測定結果が、どれだけばらつかないかという程度です。)下図のような、的にダーツを当てる時のイメージをもつと理解がしやすいのではないかと思います。
特異性に関しては、選択肢の記述の通りです。
目的の物質を、狙って検出できる程度です。
検出限界とは、対象物質が、検出できる限界のことです。選択肢3は 「定量が可能な・・・」となっているため、誤りです。すなわち、何かあるな~。ごく微量(もしくは大量)すぎてどれぐらいの量かってのはわからないけどね・・・。という値の下限(もしくは上限)が、検出限界です。選択肢の表現は、定量限界であると考えられます。
直線性に関しては、選択肢の記述の通りです。
例えば、分析対象物の量によって、電流が流れる検出装置を考えた時に、分析対象物が 1 あると、電流が 10 流れる、2 あると、電流が 20 流れる・・・といった測定値をどれぐらいきちんと出してくれるかという程度のことです。
以上より、正解は 2,4 です。
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