薬剤師国家試験 第98回 問318-319 過去問解説

 問 題     

在宅患者に対する薬剤師の業務について、以下の問いに答えよ。

問318

保険薬局の保険薬剤師が行った在宅患者訪問薬剤管理指導に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. 介護支援専門員(ケアマネージャー)の指示により行った。
  2. 薬剤師でない従業員に業務の実施を指示した。
  3. 中心静脈栄養法の対象患者に行った。
  4. 病院に入院中の患者に行った。
  5. 同一月内に、複数の薬局が同じ患者に対し在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定した。

問319

在宅医療・介護についての記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 在宅患者訪問薬剤管理指導は、介護保険法に基づく居宅サービスの1つである。
  2. 介護支援専門員は、寝たきり状態の要介護者に対して必要な援助を行うことを業務としている。
  3. 保険薬局の開設者は、居宅療養管理指導を行う指定居宅サービス事業者とみなされる。
  4. 在宅患者に対する居宅療養管理指導の給付に当たって、保険薬局は、患者が介護保険の適用を受けていることを確認する。

 

 

 

 

 

正解.
問318:3
問319:3, 4

 解 説     

問318

在宅患者訪問薬剤管理指導とは、通院が困難なものに対して、医師の指示に基づき、保険薬剤師が薬学的管理指導計画を策定し、患者の家を訪問して薬学的管理及び指導を行うことをいいます。よって、ケアマネージャーの指示によって行うものではないので、選択肢 1 は誤りです。

業務は、薬剤師が行わなければならないので選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 は適切な選択肢です。

病院に入院中の患者への訪問は、在宅患者訪問ではありません。よって、選択肢 4 は誤りです。

現に、他の保険医療機関や保険薬局の薬剤師が訪問薬剤管理指導を行なっている場合は、在宅患者訪問薬剤管理指導料は算定できません。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 3 です。

問319

在宅患者訪問薬剤管理指導は、医療保険に基づくサービスです。よって、選択肢 1 は誤りです。※要介護者等が対象である「居宅療養管理指導」は、介護保険に基づくサービスです。

介護支援専門員は、要介護者や要支援者からの相談に応じ、適切なサービスを利用できるよう市町村や居宅サービス事業者などとの連絡調整を行う人のことです。よって、直接に必要な援助を行う人ではありません。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3,4 はその通りの記述です。

以上より、正解は 3,4 です。

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