薬剤師国家試験 第98回 問160 過去問解説

 問 題     

呼吸興奮薬の作用機序に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. アセタゾラミドは、炭酸脱水酵素を抑制することで代謝性アルカローシスを起こし、呼吸中枢を刺激する。
  2. ジモルホラミンは、延髄の呼吸中枢に直接作用し、呼吸興奮を起こす。
  3. フルマゼニルは、ベンゾジアゼピン受容体に結合し、ベンゾジアゼピン系薬による呼吸抑制を改善する。
  4. ドキサプラムは、オピオイドμ受容体を遮断し、モルヒネによる呼吸抑制を改善する。

 

 

 

 

 

正解.2, 3

 解 説     

アセタゾラミドは、炭酸脱水酵素を抑制することで代謝性アシドーシスを引き起こし、呼吸中枢を刺激します。アルカローシスではないので、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2,3 はその通りの記述です。

ドキサプラムは、末梢の化学受容器を刺激して呼吸中枢に選択的に作用する呼吸興奮薬です。よって、μ受容体を遮断するわけではありません。選択肢 4 は誤りです。

以上より、正解は 2,3 です。

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