薬剤師国家試験 第98回 問31 過去問解説

 問 題     

選択的セロトニン・ノルアドレナリン再取込み阻害により抗うつ作用を示すのはどれか。1つ選べ。

  1. パロキセチン
  2. ミアンセリン
  3. アモキサピン
  4. トラゾドン
  5. ミルナシプラン

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

パロキセチン(パキシル)は、SSRI(Selective Serotonin Reuptake Inhibitors)です。
SSRI としては、他に、フルボキサミン(デプロメール、ルボックス)、セルトラリン(ジェイゾロフト)などがあります。セロトニンの再取り込みを選択的に阻害することにより、抗うつ作用を示します。

よく効いてくるまでに2~3週間以上かかることがあります。又、飲み始めに吐き気がおきることがあります。この吐き気は、たいてい2週間ほどで軽くなってきます。自己判断で服用を中止しないようによく指導する必要があります。

ミアンセリン(テトラミド)は、四環系抗うつ薬です。
四環系抗うつ薬としては、他に、マプロチリン(ルジオミール)、セチプチリン(テシプール)などがあります。三環系抗うつ剤と比べて、抗コリン作用が弱いことが特徴です。

アモキサピン(アモキサン)は、三環系抗うつ剤です。
三環系抗うつ剤としては、他に、イミプラミン(トフラニール)、クロミプラミン(アナフラニール)、アミトリプチリン(トリプタノール)などがあります。抗コリン作用が強いことが特徴です。

トラゾドン(デジレル)は、非三環系抗うつ剤です。
セロトニン受容体の拮抗作用に加え、弱い取り込み阻害作用を示します。

ミルナシプラン(トレドミン)は、SNRIです。
セロトニン、ノルアドレナリンの再取り込みを阻害します。

以上より、正解は 5 です。
類題 100-156
参考 薬理学まとめ 代表的な精神疾患の治療薬

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