薬剤師国家試験 第99回 問146 過去問解説

 問 題     

毒物及び劇物取締法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 薬剤師は毒物劇物取扱責任者になることができる。
  2. 毒物劇物営業者は、交付を受ける者が18歳未満でないことを事前に確認すれば、ナトリウム、ピクリン酸など、引火性、発火性もしくは爆発性のある毒物又は劇物として政令で定められたものを交付することができる。
  3. 特定毒物は、製剤をあせにくい黒色に着色しなければ販売してはならない。
  4. シアン化合物を業務上使用する電気めっき業の事業者は、都道府県知事に所定の事項を届け出なければならない。
  5. 毒物劇物営業者が政令で定める技術上の基準に従って毒物又は劇物を廃棄する際には、都道府県知事への届け出が必要である。

 

 

 

 

 

正解.1, 4

 解 説     

選択肢 1 は、正しい記述です。
毒物劇物取締法8条により、薬剤師は毒物劇物取扱責任者になることができます。

選択肢 2 ですが
ナトリウムやピクリン酸を交付する時は、年齢が18歳未満でないことだけでなく、交付をうける者の、氏名、住所を確認する必要があります。(更に、 5 年間の帳簿保管義務があります。)よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
着色は、含有する製剤によります。そして、色は、赤・青・黄など派手めです。ちなみに、あせにくい黒色に着色しなければいけないのは、硫酸タリウムの製剤たる劇物、及び 燐化亜鉛の製剤たる劇物 です。農業用として販売・授与されます。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 は、正しい記述です。

選択肢 5 ですが
毒物又は劇物を、政令で定める技術上の基準に従い廃棄する場合は、届出は不要です。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 1,4 です。

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