薬剤師国家試験 第104回 問222-223 過去問解説

 問 題     

78歳男性。経営している会社の業務量が最近急増し、デスクワークが毎日続いたため、眼精疲労と肩こりを強く感じ、一般用医薬品を購入するため来局した。男性が所持していたお薬手帳により、服用中の薬を確認した。男性はパーキンソン病で以下の処方薬を服用していることが判明した。

問222

現在、薬局には以下の成分を含む一般用医薬品がある。この男性に販売するのに適切なのはどれか。2つ選べ。

  • 成分(成人1日量)
  1. (3錠中) フルスルチアミン100mg、ピリドキサールリン酸エステル水和物60mg、メコバラミン1500μg、コハク酸d-α-トコフェロール100mg、ガンマ-オリザノール10mg、葉酸1mg
  2. (9錠中) イブプロフェン450mg、ブロムヘキシン塩酸塩12mg、クレマスチンフマル酸塩1.34mg、ジヒドロコデインリン酸塩24mg、dl-メチルエフェドリン塩酸塩60mg、無水カフェイン75mg、カンゾウ乾燥エキス120mg、チアミン硝化物24mg、リボフラビン12mg、アスコルビン酸100mg
  3. (9錠中) チアミン硝化物30mg、アスパラギン酸カリウム・マグネシウム等量混合物200mg、コンドロイチン硫酸エステルナトリウム900mg
  4. (6錠中) ボウイ乾燥エキス240mg、コンドロイチン硫酸エステルナトリウム800mg、ベンフォチアミン41.49mg、シアノコバラミン60μg、トコフェロールコハク酸エステルカルシウム51.79mg
  5. (4錠中) ビスベンチアミン100mg、シアノコバラミン60μg、パントテン酸カルシウム20mg、リボフラビン10mg、ピリドキシン塩酸塩10mg、ニコチン酸アミド20mg

問223

前問において、販売すべきでないと薬剤師が総合的に判断した根拠のうち、レボドパの代謝に関わる反応とそれに必要なビタミンの組合せとして正しいのはどれか。1つ選べ。

  • 反応    ビタミン
  1. 脱炭酸   ビタミンB2
  2. 脱炭酸   ビタミンB6
  3. 脱炭酸   ビタミンB12
  4. メチル化  ビタミンB2
  5. メチル化  ビタミンB6
  6. メチル化  ビタミンB12

 

 

 

 

 

正解.
問222:3, 4
問223:2

 解 説     

問222

問223 とまとめて解説します。

問223

レボドパ服用中なので、ビタミン B6(ピリドキシン等) を避けるべきです。これは抹消での脱炭酸を促進するおそれがあるためです。

選択肢 1 ですが
アリナミン錠剤などをイメージするとわかりやすいと思います。ビタミン B6 が入っているので、避けた方がよいです。

選択肢 2 ですが
総合風邪薬です。眼精疲労と肩こりのお客様へのおすすめとしては不適切と考えられます。

選択肢 3,4 は妥当な記述です。
コンドロイチン+ビタミン等 です。目、肩、腰の痛みに などのフレーズでおすすめされているイメージです。

選択肢 5 ですが
選択肢 1 と同様に、アリナミン錠剤などをイメージするとわかりやすいと思います。ビタミン B6 入りなので避けたほうがよいです。

以上より、問222 の正解は 3,4 です。
問223 の正解は 2 です。

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