問 題
35 歳女性。身長 150 cm、体重 45 kg。 2 年前より潰瘍性大腸炎と診断され、処方 1 の薬剤で治療していたが、症状が改善しないため今回入院して処方 2 の薬剤が追加され 2 週間の投与を受けた。
しかし、症状は改善せず、腎機能が正常であることを確認の上、処方 3 の薬剤の追加が検討されている。
| リアルダ錠 1,200 mg(注) | 1 回 4 錠( 1 日 4 錠) |
| 1 日 1 回 朝食後 |
| プレドニゾロン錠 5 mg | 朝 6 錠、昼 2 錠( 1 日 8 錠) |
| 1 日 2 回 朝昼食後 |
| フィルゴチニブマレイン酸塩錠 200 mg | 1 回 1 錠( 1 日 1 錠) |
| 1 日 1 回 朝食後 |
(注: 1 錠中にメサラジン 1,200 mg を含有するフィルムコーティング錠)
問316
病棟の薬剤師の対応として適切なのはどれか。 2 つ選べ。
- 処方 1 と処方 3 の薬剤は併用禁忌であることを処方医に伝える。
- 処方 2 と処方 3 の薬剤は併用禁忌であることを処方医に伝える。
- 間質性肺炎の既往歴を患者に確認する。
- 挙児希望の有無を患者に確認する。
- 卵アレルギーの有無を患者に確認する。
問317
病棟の薬剤師は、この患者の担当医から「フィルゴチニブ錠は 1 日当たりの薬価が高いので、後発医薬品はないですか。」との質問を受け、「フィルゴチニブ錠は再審査期間中の医薬品なので後発医薬品は販売されていません。」と答えた。
医療用医薬品の再審査に関する記述として正しいのはどれか。 2 つ選べ。
- 製造販売業者は、承認後 2 年間は半年ごとに、それ以降は 1 年ごとに再審査期間が終了するまで、安全性定期報告を行う必要がある。
- 再審査は、承認後に新医薬品の使用成績等の調査を行い、その医薬品の安全性等の再確認を行う制度である。
- 再審査期間中であっても、特許権の存続期間が終了すれば、後発医薬品が承認されることがある。
- 指定された再審査期間が延長されることはない。
- 再審査の申請のための調査又は試験は、GVP 省令に従って実施しなければならない。
問316:3, 4
問317:1, 2
解 説
問316
選択肢 1,2 ですが
処方 1 ~ 3 について、併用禁忌の組み合わせはありません。選択肢 1,2 は誤りです。
選択肢 3 は妥当です。
JAK 阻害薬 フィルゴチニブは、重大な副作用として間質性肺炎を引き起こすおそれがあります。既往歴の確認が必要です。ちなみに、結核を活動化させるおそれがある結核既往歴の確認も必要です。
選択肢 4 は妥当です。
本剤投与中及び本剤投与終了後一定期間は、適切な避妊を行うよう指導します。ちなみに、生殖可能な男性には、本剤投与による精子形成障害に伴う妊孕性低下の可能性について説明した上で、投与を開始します。
選択肢 5 ですが
卵アレルギーの確認は不要です。選択肢 5 は誤りです。
以上より、問 316 の正解は 3,4 です。
問317
再審査制度は、開発時のデータと市販後の収集したデータを比較することで、再度医薬品の有効性、安全性を確認することを目的とする制度です。新医薬品の承認にあたり、承認の条件として再審査を行うよう、指定がなされます。
再審査の期間は、承認の際に指示され、オーファンドラッグであれば 10 年などです。対象は、新医薬品であり、後発医薬品は対象ではありません。
選択肢 1 は妥当です。
新医薬品の製造販売業者は、承認後 2 年間は半年ごと、それ以降は 1 年ごとに再審査期間が終了するまで厚生労働大臣へ安全性定期報告を行う義務があります。
選択肢 2 は妥当です。
再審査制度は、承認後の実臨床下で有効性・安全性を改めて確認し、評価するために設けられています。
選択肢 3 ですが
再審査期間中は、特許権の存続期間が終了していても後発医薬品が承認されることはありません。選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 ですが
希少疾病用医薬品や新有効成分医薬品など、必要に応じて指定された再審査期間が延長されることがあります。選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 ですが
再審査の申請に必要な製造販売後の調査や試験は、GVP 省令(製造販売後安全管理基準)ではなく GPSP 省令(製造販売後調査及び試験の実施基準)に従って実施します。選択肢 5 は誤りです。
以上より、問 317 の正解は 1,2 です。
類題 106-144
https://yaku-tik.com/yakugaku/106-144/

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