薬剤師国家試験 第110回 問38 過去問解説

 問 題     

プロゲステロン受容体を刺激して、子宮内膜細胞の増殖を抑制するのはどれか。1 つ選べ。

  1. リュープロレリン
  2. タモキシフェン
  3. ジエノゲスト
  4. エンザルタミド
  5. デュタステリド

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

プロゲステロン → 黄体ホルモンです。


選択肢 1 ですが

リュープロレリンは、性腺刺激ホルモン放出ホルモン (Gn-RH :gonadotropin-releasing hormone) 誘導体です。反復投与により、下垂体における Gn-RH 受容体が脱感作をおこし性ホルモン分泌を抑制するという作用を持ちます。「プロゲステロン受容体刺激薬」ではありません。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
タモキシフェンは、抗エストロゲン薬です。エストロゲン受容体を遮断し、乳がん細胞の増殖を阻害します。「プロゲステロン受容体刺激薬」ではありません。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 は妥当です。
ジエノゲストはプロゲステロン受容体を刺激して、子宮内膜細胞の増殖を抑制します。

選択肢 4 ですが
エンザルタミドは、アンドロゲン受容体遮断薬で、前立腺がん治療薬です。「プロゲステロン受容体刺激薬」ではありません。選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
デュタステリドは、5α – 還元酵素阻害薬で、前立腺肥大症治療薬です。「プロゲステロン受容体刺激薬」ではありません。選択肢 5 は誤りです。


以上より、正解は 3 です。

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