薬剤師国家試験 第110回 問68 過去問解説

 問 題     

胆石症の疝痛発作時に、疼痛緩和のために使用される薬物として最も適切なのはどれか。1 つ選べ。

  1. ウルソデオキシコール酸
  2. エストラジオール
  3. ブチルスコポラミン臭化物
  4. ベザフィブラート
  5. モルヒネ塩酸塩

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

胆石症の疼痛発作時にはブチルスコポラミン、フロプロピオン、NSAIDs を使用します。抗コリン薬が用いられる理由は「胆石できてどこかで詰まる → 石を出そうと消化管平滑筋 収縮 → 痛い ← 平滑筋収縮を抑えるために 抗コリン薬を使用」という流れです。


以上より、正解は 3 です。


ちなみに、モルヒネは

胆管出口にある Oddi 括約筋にあるオピオイド受容体に作用し、平滑筋を収縮させます。その結果「胆道が狭くなって胆管内圧力が上昇」し、痛み悪化させることがあります。

また、Oddi 括約筋のれん縮を抑制する目的で、急性膵炎の疼痛治療時にモルヒネとアトロピンが併用されます。

コメント