問 題
医療法に基づく医療事故調査制度における医療事故の対応に関する記述として、正しいのはどれか。2 つ選べ。
- 報告先は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構 (PMDA) である。
- 対象となる医療事故は、医療に起因する入院治療を必要とする程度の健康被害である。
- 病院の管理者は、病院の開設許可権者に申し出て、医療事故に該当するか否かの判定を受けなければならない。
- 病院の管理者は、医療事故が発生した場合、遅滞なく、定められた報告先に報告しなければならない。
- 病院の管理者は、医療事故が発生した場合、原因を明らかにするために調査を行わなければならない。
正解.4, 5
解 説
選択肢 1 ですが
医療事故が発生した場合、医療機関はまず遺族に説明を行います。そして、医療事故調査・支援センターに報告します。その後、速やかに院内事故調査を、原則として外部の医療の専門家の支援を受けながら調査を行います。院内事故調査終了後、調査結果を遺族に説明し、医療事故調査・支援センターに報告します。報告先は「PMDA」ではありません。選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 ですが
本制度における医療事故は、健康被害の中でも「死亡又は死産」が対象です。そのため、まずは「遺族に説明」となります。「医療に起因する入院治療を必要とする程度の健康被害」が対象ではありません。選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが
医療機関の開設許可権者とは、多くの場合都道府県知事などです。開設許可権者は、個別の医療事故が発生した際の「事故か否かの判断」や「院内調査」に直接関与はしません。「病院の開設許可権者に申し出て、医療事故に該当するか否かの判定を受けなければならない」わけではありません。選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4,5 は妥当です。
病院管理者の医療事故報告義務、及び原因調査義務についての記述です。
以上より、正解は 4,5 です。
類題 105-148
https://yaku-tik.com/yakugaku/105-148/

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