薬剤師国家試験 第110回 問326 過去問解説

 問 題     

40 歳男性。身長 172 cm、体重 70 kg。今回、生体腎移植を受けるために入院した。移植後の拒絶反応予防のために、以下の処方が開始された。

服薬開始後 10 日目の服薬指導時、薬剤師に下痢の訴えがあった。

訴えに対する薬剤師の薬学的管理事項として、誤っているのはどれか。1 つ選べ。

  1. 口の渇き、尿量の変化を確認
  2. ミコフェノール酸モフェチルの血中濃度測定依頼を提案
  3. メチルプレドニゾロン錠の中止を提案
  4. 症状軽減のために半夏瀉心湯エキス顆粒の処方提案
  5. 感染症確認のために便培養依頼を提案

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

選択肢 1 は妥当です。
脱水症状確認です。ミコフェノール酸モチフェルの副作用として、脱水を伴う下痢が知られています。必要があれば補液します。


選択肢 2 は妥当です。

TDM で血中濃度確認することで用量調整等を行います。


選択肢 3 ですが

下痢の原因として疑われるのはミコフェノール酸モフェチルです。メチルプレドニゾロンではありません。選択肢 3 は誤りです。


選択肢 4,5 は妥当です。


以上より、正解は 3 です。

類題 103-278279
https://yaku-tik.com/yakugaku/103-278/

類題 100-216217
https://yaku-tik.com/yakugaku/100-216/

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