国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R5年 問34解説

 問 題     

次に示す有機合成反応において、㋐、㋑、㋒ に当てはまる反応条件の組合せとして最も妥当なのはどれか。ただし、それぞれの反応では、適切な後処理が行われたものとする。

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

㋐ ですが
まずカルボニル基の α 位の H を引き抜く塩基が必要で、選択肢から選ぶなら有機 Li 反応剤である Li(CH = CH – CH3)2 が妥当と考えられます。正解は 3 ~ 5 です。


㋑ ですが
いきなり嵩高いアルコールである (CH3)3 Si – OH を使っても反応しないと考えられます。まず 強い塩基である LDA で  カルボニル基の α 位の H を引き抜いてから、エノラートが 求核剤として作用する流れが妥当と考えられます。正解は 4 or 5 です。


㋒ ですが
Claisen 転移なので、弱酸・加熱条件が妥当です。


以上より、正解は 4 です。

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