国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R4年 問103解説

 問 題     

生物の共生に関する記述 ㋐、㋑、㋒ のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ 海水温の上昇はサンゴの白化現象を引き起こす。これは、サンゴと共生する褐虫藻がサンゴの体内から失われるために生じる現象である。

㋑ 植物の根と共生する菌根菌のうち、アーバスキュラー菌根菌は植物の根の組織に菌糸を張りめぐらせ繊維状の組織をつくる。その宿主には、陸上植物の半数以上の属が含まれると言われている。

㋒ 動物の媒介により他家受粉する植物の多くは、花を訪れる動物への報酬として蜜や花粉を提供することで送粉共生系を形成している。花粉媒介を行う動物には、昆虫類、鳥類、哺乳類が含まれる。


1.㋐
2.㋐、㋑
3.㋐、㋑、㋒
4.㋑、㋒
5.㋒

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

㋐ は妥当です。
海水温の上昇 → サンゴ体内において光合成を行う藻類の一種である褐虫藻 (かっちゅうそう) が死滅 → サンゴの白化現象 という流れです。

㋑ は妥当です。
菌根菌(きんこんきん) についての記述です。

㋒ は妥当です。
代表的な相利共生の例です。


以上より、正解は 3 です。

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