国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R4年 問54解説

 問 題     

第十八改正日本薬局方の製剤試験法に関する記述 ㋐ ~ ㋓ のうち、妥当なもののみを挙げているのはどれか。

㋐ 注射剤の不溶性異物検査法は、注射剤中の不溶性異物の大きさ及び数を調べる検査法である。

㋑ 吸入剤の空気力学的粒度測定法は、吸入剤から生成するエアゾールの微粒子特性を評価するものである。

㋒ 皮下注射に用いる注射剤は、エンドトキシン試験法に適合する必要がある。

㋓ 半固形製剤の展延性の評価には、スプレッドメーターが使用される。


1.㋐、㋑
2.㋐、㋒
3.㋐、㋓
4.㋑、㋒
5.㋑、㋓

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

㋐ ですが
不溶性「異物」検査法は、不溶性異物の「有無」を調べる検査法です。「大きさ及び数」ではありません。ちなみに不溶性「微粒子」試験法は、不溶性微粒子の大きさ及び数を試験する方法です。㋐ は誤りです。

㋑ は妥当です。
空気力学的粒度測定法についての記述です。

㋒ ですが
注射剤について、皮内、皮下、および筋肉内投与に用いる注射剤を除いて、容量にかかわらずエンドトキシン試験法が適用されます。従って「皮下注射に用いる注射剤」には、エンドトキシン試験法が適用されません。㋒ は誤りです。

㋓ は妥当です。
展延性試験法についての記述です。


以上より、正解は 5 です。

コメント