国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R4年 問33解説

 問 題     

次の反応 ㋐、㋑、㋒ のうち、主生成物が妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

1.㋐、㋑
2.㋐、㋒
3.㋑
4.㋑、㋒
5.㋒

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

㋐ ですが
ピナコール転位で、脱水を伴った転移を起こして、アルコールではなくカルボニル化合物が得られます。㋐ は誤りです。

㋑ は妥当です。
塩化チオニルと反応して塩化アシルが生成し、その後 NaN3 によるクルチウス転位でアミンを得ています。

㋒ ですが
シクロヘキサノンに 過酢酸なので、 Baeyer-Villiger 酸化 (バイヤー・ビリガー酸化) で、ε – カプロラクトンを得ると考えられます。㋒ は誤りです。


以上より、正解は 3 です。

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