国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R3年 問70解説

 問 題     

プラントアクチベーターに関する次の記述の ㋐、㋑、㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「殺菌剤には、直接的な抗菌活性が無く、植物全体に対して病原菌への抵抗性 (全身獲得抵抗性 (SAR) ) を誘導するものがあり、プラントアクチベーターと呼ばれる。

プラントアクチベーターの一つである ㋐ は、 ㋑ の生合成を誘導し、PR タンパク質(感染特異的タンパク質)を生成させ、イネの ㋒ に対する抵抗性を高める。プラントアクチベーターは、病原菌に直接作用していないため、病原菌の薬剤耐性が発達しにくい。

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

㋐、㋑ ですが
プラントアクチベーターであるのは「プロベナゾール」です。プロベナゾール処理をすると、サリチル酸の生合成が誘導されます。㋐ は「プロベナゾール」、㋑ は「サリチル酸」です。これにより、㋒ はいもち病とわかります。

ちなみにフルトラニルは、ミトコンドリア内の電子伝達系に作用し、担子菌類に選択的に活性を示す殺菌剤です。


以上より、正解は 2 です。

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