国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R3年 問64解説

 問 題     

表は、日本食品標準成分表 2015 年版 (七訂) の一部である。日本食品標準成分表に関する記述 ㋐ ~ ㋓ のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ 廃棄率とは、原則として通常の食習慣において廃棄される部分を食品全体あるいは購入形態に対する重量の割合 (%) で示したものである。

㋑ 灰分とは、直接灰化法により試料を 550 ℃ で加熱し、灰化して得られる残分と定義される。灰分には、栄養素が全く含まれていない。

㋒ 表中のコレステロール (量) 及び一価不飽和脂肪酸 (量) について、文献等により含まれていないと推定されるものは「( 0 )」、微量に含まれていると推定されるものは「(Tr)」と表示している。

㋓ 利用可能炭水化物 (単糖当量) とは、エネルギーへの換算を容易にするために、それぞれの利用可能炭水化物に換算係数を乗じて足し上げた値であり、単糖当量への換算係数は、でん粉については 10、二糖類については 2 としている。


1.㋐、㋑、㋒
2.㋐、㋑、㋓
3.㋐、㋒
4.㋑、㋓
5.㋒、㋓

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

㋐ は妥当です。
廃棄率についての記述です。

㋑ ですが
灰分には、カルシウム・鉄・ナトリウムなどの無機栄養成分が含まれています。「灰分には、栄養素が全く含まれていない」わけではありません。㋑ は誤りです。

㋒ は妥当です。
「Tr」は Trace の略で ”微量” を意味します。

㋓ ですが
換算係数は、でん粉について 1.1、二糖類について 1.05 とされています。「でん粉については 10、二糖類については 2」ではありません。㋓ は誤りです。


以上より、正解は 3 です。

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